私の心の1番綺麗なところに
第11章 離れていく
あの街を
友達と一緒なら
そんなにあなたを思い出さないし
ふとよぎっても
追い払うことができる。
でも1人のときは、だめ。
どんなに頭から
追い払おうとしても
消し去ろうとしても
そう努力しているぶん
あなたが私の記憶から
現れて、離れない。
まるで、
「忘れさせない」と
言わんばかりに。
じゃあ、現れてよ。
記憶なんかじゃなく
あなた自身が
現れてよ…
記憶とのおいかけっこ。
カップルを見かけると
私も当時あなたと
ああして歩いたなあと
思い出して
羨ましくなってしまう。
わたしには、隣に
誰もいないのに…
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