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私の心の1番綺麗なところに

第18章 汚されたもの




重い足取りで警察署に入り
名前を告げると
若くて優しそうな婦人警官が出てきた。


階段を上がり、部屋に入る。



「さて、大体の話は前に彼氏さんと
話をした者から聞いてます。
今日は来てくれてありがとう。」



ジワっと、涙が出そうになった。
なんとなく、もう私の気持ちを
察してくれているようだった。




「いえ…」

「彼氏さんは、あなたが彼氏ではない
男と無理やり性的関係を持たされた、
と言っていたみたいだけど、
それは事実なの?」

「…よく、わからない、です…」

「私はね、きっとどこかで
お互い同意の上だったんじゃないかな
って思うの。そうじゃない?」

「そう、です。
私もそう、思います…」

「たぶん、彼氏さんは
あなたのことが好きだから
また違う見解になってしまったのかも
しれないわね。
でも、あなたは犯された、なんて
思ってないでしょう?
合意の上だったのなら。」

「思ってません。」






思うはずない。



あの人は、あの人は、












私の大切な人だから。





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