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私の心の1番綺麗なところに

第29章 曇り心



あまり物に当たらない私だけど、
一度だけ、物に気持ちをぶつけた
ことがある。









ある日、川上さんから

「今夜飲み会のあと部屋に行く」

と、連絡がきた。





飲み会の後なら
23時か0時くらいになるだろう。









だけど、0時を過ぎても、彼は来ない。




電車も終電が終わった。









電話をかけても出ない。








どうして?


事故にでもあった?



いやそんなまさか…







慌てて外に出て駅の周辺や


マンションの近くを探した。







暗くて怖かったけど、神社にも入った。



前に、酔った彼が私の部屋に来る前に
その神社で酔いをさましたと聞いたことが
あるから、今回もいるんじゃないかと。






だけど、彼はいなかった。




どこを探してもいなかった。















メールも返事がない。



電話も出ない。





















いったん、部屋に帰った。















もしかして、また、




私が何か怒らせることした?



それに怒って連絡もなしに


自分の家に帰ったの…?












かつてされたドタキャンの出来事が
蘇る。






嫌なことがあったら
相手を傷つけることに手段を選ばない。



自分だけスッキリするまで
放っておく。


















もしかして…また…





なんで、いつも、いつも


私だけ…







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