私の心の1番綺麗なところに
第33章 ほのかな恋心と送る日々
並んでいる途中、
「まだかなー」と
陽佑が言った。
「ほんとだね。でも時間全然あるし。」
「いや、実はカラオケ予約しててさ。」
「えっ、予約してくれたの⁈」
驚いた。
こんな用意周到なことをしてくれていたなんて。
「そう。15時に。たぶん間に合うと
思うけど…」
「ありがとう。それは間に合うように
私たちが頑張らないとね!」
「澪ちゃん、○○はまだ聴いてる?」
それは、私と陽佑が学生の頃に
お互い同じバンドが好きで
盛り上がったバンドの人たち。
「聴いてるよ!夏にライブも行った!
まっつんは?」
「最近聴いてないな〜
メジャーデビューしてから曲の雰囲気
変わっちゃって。前より熱が冷めた。」
「たしかに、私も曲の雰囲気は
インディーズの時の方が好きだな。」
「最近の曲は知らないけど、昔の曲は
今も聴くよ!
聴くたびに澪ちゃんのこと思い出してた。
今日もカラオケで歌ってくれるの楽しみ。」
聴くたびに、
私のこと
思い出してた…
その言葉は
私をときめかせるのに
充分だった。