私の心の1番綺麗なところに
第33章 ほのかな恋心と送る日々
そのときのごはん代も
陽佑が払ってくれた。
「来てくれたから。」
そう言われると
私も、お金を出せなくなる。
「ごちそうさま。ありがとう。」
ごはんを食べた後は
紅葉ライトアップされているお寺に向かった。
さすが地元なだけあって
陽佑は調べずにすいすい進む。
それがまた頼もしくて。
20分程歩いて到着した。
有名なお寺だけあって
拝観料の入口前に列ができていた。
もうすぐ私たちの番というとき、
陽佑が財布を出したから
私はそれを制した。
「ここは私に払わせて。
さっきご馳走になったから。
これくらいお返しさせて。」
私が話し始めたとき
陽佑は、でも…という顔をしたが
次第に私の気持ちをわかってくれて、
「じゃあ、お願い。ありがとう。」
と、言ってくれた。