テキストサイズ

私の心の1番綺麗なところに

第33章 ほのかな恋心と送る日々



広いお寺だから、


1時間ほどぐるりとまわって
入口の、大きな門の前に来た。



ここも、写真を撮る人が多い。


門の写真ではなく
記念に自撮りする人たちばかり。





そのとき、陽佑が、




「一緒に写真撮りたいな。
誰かに撮ってもらおうか。」


と言って。






びっくりした。

ドキドキした。








まさか、写真を撮ることになるなんて
思わなかったから。









そこで、たまたまカップルが

「写真撮ってもらえますか?」と、

私たちに声をかけてきた。



陽佑がカメラを持って
カップルを撮影する。



「ありがとうございます。」

「あの、俺たちもお願いしていいですか?」

「いいですよ。」






あっさりと、すんなりと



私と陽佑は並んで



写真を撮ってもらった。














男の人とツーショットなんて


いつぶりだろう。







私は、あまり自分から
写真を撮りたがる方じゃなかった。



優貴と付き合っていた時は
優貴が写真を撮りたがったけど
データまでもらわなかった。
特に欲しいとも思わなかった。





翔の時は、彼も撮るタイプでは
なかったから、

観光に行ったときにスタッフの方が
「撮りましょうか?」と聞いてきて
断る理由もなかったから撮ったもの
1枚きり。




でも、どの時よりも



今、この時に撮った写真が




いちばん、好き。





ストーリーメニュー

TOPTOPへ