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私の心の1番綺麗なところに

第7章 会うためだけに。



1時間後。


隆太が来た。



会えたという喜びと
緊張の
ふたつのドキドキ。



「ごめんな、だいぶ待たせちゃって。」

「ううん、全然。」

「行こうか。」





改札を離れて街に出る。


途中、ドラッグストアに入った。


隆太はゴムを購入する。


「ごはん食べた?」

「ううん、まだ…」

「何か軽く買っとけば?」




今日は一緒に食べないんだ…


てっきり、前と同じで
一緒に軽食を買って行くんだと思ってた。

隆太は食べてきたのかな。

まあ、時間も15時近いから、当たり前か。

でも、ひとりでホテルでごはんかあ…




結局、選んだのはチョコレート。


隆太がゴムを買ったあとにレジへ進む。




おじさんの店員さんだったけど、
この狭い店内、
私と隆太が一緒に来たのは
見えてたはず。



そしてその隆太がゴムを買う。


後に続いた私に対して
おじさんは何を思っただろう。


私たちの「これからするコト」を
簡単に理解できているはず。



私がレジでお金を払っているとき
おじさんが私を見ている気がして
恥ずかしくて目を合わせられなかった。



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