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あいつとわたし

第2章  best friend~屋上から見える空~

 バタン──…

 勢いよく屋上の扉が開けられた。須崎透(スザキ トオル)あいつだった──…。

「どうしたの?」

 私はびっくりしてあいつに聞く。

「大城さんが……泣いてるって……妃衣羅さんから……メール来ましたから」

 あいつは息を切らして、途切れ途切れに言ってくれる。

「もう、大丈夫だよ。ありがとう」

 私はあいつに微笑んだ。

「明矢香、帰ろうか」

 沙希が私に言った。

「うん」

 私はそう言って立ち上がる。

 ほんのりとあいつの顔が赤くなっていた。


 夕日が私に笑いかけているようだ。

 校門を出ると妃衣羅と愛里(アイリ)がいた。

 雨の日の屋上。泣いてた私──…

 私にはたくさんの支えてくれる人がいてくれて、幸せなんだと心から感じた。



End

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