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あいつとわたし

第3章 あいつへの手紙を書いた理由~あるバンドの曲~

 数分後……。

「どうもダークムーンです。新メンバー加えての再結成!」

《キャアアアッーー》

 会場は熱気に包まれ盛り上がっている。髪や顔が服装凄い。V系だ。

「メンバー紹介。俺、ドラムの綺羅(キラ)」

 綺羅は、金髪に右側に一つ、青メッシュ。

「ベースの月夜(ツキヤ)」 

 月夜は、黒髪に赤紫メッシュ。

「新メンバーのギターの闇火(ヤミビ)」 

 闇火は、紫髪に襟足だけ赤。

「同じく新メンバーでボーカルの流蓮(リュウレン)」 

 流蓮は、赤に水色のメッシュ。四人バンドらしい。四人共の服装はパンクだ。目の色などは、ここからだとちょっと見えない。

「やっぱり、再結成の曲は、作詞作曲、蓮(レン)の落ちユク」

「落チて散りゆく薔薇ノ花」

 はぁ? 何この曲? 明矢香は呆然と立ち尽くす。

「空カラ降りゆく君ノ花落チて散る薔薇ノ花君がたし君ノ中に落チてゆく落チてゆく…落チて散る…オチテユク…オチテチル…」 

 トークの最中におもちゃの銃や剣で戦ったり聖書を破り捨てたりと意味不明だ。蓮は何で辞めたのか? 明矢香の頭にはそんな疑問が浮かぶ。

 「ありがとな! アディオス アミーゴ」

《ワァァァァッ》 

 明矢香は歌を聞いてない。何でそんな盛り上がるのかを模索していた。

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