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あいつとわたし

第1章 あいつとわたし

 日が立つにつれ"あいつ"への"いじめ"はエスカレートしていく。

 "あいつ"は

「大城さん、僕、ストレスで死にそうです」

 としょっちゅう言う。

 その度に朝木先生は、"あいつ"をかばう。私は、その度にイラッとする。

 そう……私が憎いと思っていたのは"あいつ"だけじゃなく朝木先生もだったのだ。

 "あいつ"を蹴ってやりたい、殴ってやりたいと心の中で思っている私がくだらない。

 男ぐらい泣かしてやるくらいできるのにできない……。何故か朝木先生が怖い。どうしてだろう?

 でも……私もとうとうやってしまった。"あいつ"は、私に言った。

「大城さんは、信じていたのに」

 と怒りながら……。

 私は

「勝手に信用されても困る。私にも心がある。あんたの言う通りにはできへん」

 と……。

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