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いつもとなりで

第1章 いつもとなりで

 次の日……。

「香、一緒に行こ」

「うん」

 学校まで一緒に行った。

「香、じゃーね。今日も一緒に帰ろ?」

「うん」



 教室に入ると裕弥がもう来ていたので挨拶をする。

「裕弥、おはよう!」

「雪白さん、おはようございます」



 八時半……。

 桜先生が教室に入ってきた。

「おはよう。今日は委員と係を決めるからみんな考えといてね」

「はーい」

 あたし、何やろ?

「以上です」



 あっ……休み時間になった。香のクラスでも行こ。

「香?」

「何?」

「委員、何にする?」

「あたしは、美化委員かな」

「そっかぁ……あたしはどうしようかな」

「美由紀なら何でもこなせるよ」

 香はそう言うとにっこり笑った。

「あっ……あと二分でチャイム鳴るし、じゃーね」

 そう言って私は教室に戻った。

 桜先生に話しかけてみようかな?

「水島先生?」

「あっ、雪白さん。どうしたの?」

「あの、桜先生って呼んでいいですか?」

「いいわよ。じゃあ先生は、雪白さんのこと美由紀ちゃんって呼んでいいかしら?」

「はい」

「美由紀ちゃん、これからもよろしくね」

「こちらこそ」

 ……キーンコーンカーンコーン……

 チャイムが鳴る。

「そろそろ席に戻りなさい」

「はい」

 桜先生って声も綺麗だな。

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