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薔薇寮の淫

第7章 心が悲鳴をあげた時

・北山side

河合にはあんなふうに言ったが…

俺は、自分の取った行動がどんな結果を招くことになるのか。

大体の予想はついていた。



横「ふっ、ミツが俺のところへ来るなんて珍しいじゃん」

北「ちょっと、用があってよ」

横「俺にか、それとも中にいる奴に?クスッ」

北「さぁ今はなんとも言えない取り合えず上がらせて貰っていいか」

横「あぁ、こちらは大歓迎だ」



だが、それでも横尾さんの部屋へ行ったのは。



藤「北山!」



藤ヶ谷が決心する前に何としても。

こいつを連れて帰らなければ。

そう思ったから。



藤「どうして来た俺に任せろって言ったろ」

北「そうはいかない」

藤「でもお前が来てしまったら、俺がここにいる意味ないじゃん」

北「だからだ」


藤「北っ…」



こいつは既に決心してしまっているみたいでよ。



藤「とっ、とにかく帰れ」



んでも黙って引き下がれるわけないだろ。



北「お前と一緒になら帰ってもいいけど、フッ」

藤「なっ」



自分のために誰かが犠牲になるなんて絶対嫌だかんよ



藤「ったく、人の気持ちも知らないで」

北「あぁ、分からないな」

藤「‥‥っ」

北「おまえ何でそうまでして俺を護ろうとする?」

藤「はっ?なんのこと」

北「トボケたって無駄だ、俺が来なかったら横尾さんに抱かれてたんじゃないの」

藤「なにバカなことを言ってるんだか、フッ」

北「誤魔化すんじゃねぇ、藤ヶ谷」

藤「‥‥っ」

北「じゃなきゃここにいる意味がないなんて言ったりしないし」



お前の考えてることなんて全てお見通しなんだからな





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