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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第6章 風邪なんてオレにうつしてさっさと治しちまえよ♡ver.渚





「う……と…」


ごめんなさい…

そんな王子様みたいな笑顔…

今のアタシにはもったいないです。

しかも夢の中身は、こ、怖いというか…

むしろおっそろしいほど……エロいんで。

だから、怖いのはそんな夢を見てしまう自分のほうだったりするもんで…


「…千隼?」


なにも言えなくなるアタシを優しい声が温かいブランケットのように包みこむ。


「え、あの…言ってもその、つまんないっていうか…」

「でも怖かったんだろ…」

「え、まぁ…」


…それはある意味アタシが、ね。


「でも、なんていうか…」

「バカだな、だったら話せばいいのに」


で、ですからね…

魔界の王子よ、聞いてくれ。


だからその…っ…


「…オレはどんなつまんない話でも、お前の話なら聞いてやりたいよ」


…………‼


へ…

あ…


「溺れる前に少しでもその不安がなくなるなら…」

「っ…」

「お前のことを少しでもわかってやりたいから…」

「………‼」


あの…


「…それがどんなくだらない話でも」


そんな声でそんなこと言われたら…


「愚痴でも寝言でも、喜んで聞くけど……」


あ…アタシ…

…っ………‼




















「…実は、ね…────………」






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