今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第6章 風邪なんてオレにうつしてさっさと治しちまえよ♡ver.渚
「…ほら、千隼が茶の用意をしてお前を待ってるぞ」
「なっ、私はお茶などいたしま…」
「…いいからたまにはゆっくりしてこい。ここのところお前、眉間に皺寄せまくりなんだよ。よくやってくれてるのはわかるが、少し抜くとこ抜け。お前に倒れられたらオレが困る」
「しゃ…社長……」
「少しは自分のカラダの心配もしてやれよ…」
「ッ…ぅぅ……」
渚の言葉に明智の瞳がぶわりと潤んだ。
そして彼のなかの渚へのラブメーターの針が一気にMAXを振りきる。
──が……
「…病人に心配されてんじゃねぇよ」
「ッ…~~~~~!!!」
はたして…
この渚による明智の翻弄劇はいったい…
魔王の飴と鞭?
それとも先日休みを台無しにされたことを根に持つ腹いせ?
いや、いつもこんな調子だったりするのかしら…
ただ確かなのは…
"あのね、明智さん…ここのところ顔色が良くない気がするの。渚くん、まさかこないだの仕返しに意地悪とかしてないよね"
"…は?してねぇよ。…ったくしゃあねぇな。今日もこっちによこすから茶でも入れてひと息つかせてやれ"
"そうだね、なんか心配かけちゃってるみたいだし、お礼にたまにはのんびりしていってもらうのもいいよね"
"あぁ、社内業務には差しつかえないようにしとくからオレの代わりに労っといて。…ただし、こないだオレが話したことは黙っとけよ。なにぶん素直な玉じゃないからな、特にお前のまえじゃ…そんなの聞かせたら発狂して後々えらい目にあうぞ…"
渚と千隼の間でそんな会話が交わされたということだけで……
まぁ、結果的に千隼に口止めした内容は渚が面白半分でぜーんぶ本人に暴露しちゃいましたが♪