テキストサイズ

今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第15章 ☆New☆ちーちゃんの夏休みⅦ♡






それはね、

こんな風に聖くんや雅くんの話をしてくれる時にときどき見る顔で…

葵くんは、気づいてるかな!?


「そっか…、ちーちゃんにはそんな風に見えるんだ」

「うん、とっても面倒見のいいね…」


年下の弟を可愛がる優しいお兄ちゃんみたいな顔をしてるんだよ。

アタシがそう顔を綻ばせると、葵くんもどこか嬉しそうに目を細めた。

それから彼はそのまま、例の"ちーちゃんのことは何でもお見通し"の法則に則って

"でもどうして急に…?"

そんなアタシの小さな疑問に答えるかのように話を続けてくれる。


「オレさ、"キョウダイ"っているけど、上ばっかりの末っ子長男で。

それも女ばっかりの…、ちーちゃんにはまだ会わせてないけど、実は瑠美ちゃんの下にもうひとり姉がいるの」

「えっ、そうなんだ」


おっと、これは初耳だ。

まぁ、葵くんのお姉さんとくれば、超絶美人の瑠美さんに負けず劣らずに間違いはなさそうだけど。


「…まぁ、そのせいかな。みっくんとか聖とか見てるとさ、たまに男兄弟って、特に自分に下の兄弟がいたらこんな感じなのかなってさ、思うことがときどきあったりしてさ…」

「うん…」


そっか…


「だからどんなに生意気でさ、口が悪くて、たまにすんごく可愛くなくても…」


あのね、葵くん…


「オレにとっては、ね──…」


今ならよくわかるよ…





ストーリーメニュー

TOPTOPへ