憧れの二人は女王様と召使い?
第1章 正体
「ここ、隣いい?」
慧人が空いてる席の隣の女の子に話しかけた
「きゃー!慧人くんだ!」
「麻理恵さんまで!」
「学食なんて珍しいね。こんな近くで拝めるなんて…」
ひそひそ話なのかよくわかんないボリュームで女二人で話してる
バカなのか?つか、あからさま?
「もちろんです!隣どうぞ!」
「よかったぁ…ありがとう!」
あぁ、やっと食える…
「ありがとうお二人さん…えっと箸箸…」
そうだ、量気にして箸二人分頼むの忘れてんじゃん
本当気が利かない…
「割り箸でいいならテーブルの真ん中に…」
たまたま通りかかった女がそう言った
「ありがとう!あまり学食来ないからよく知らなくて…助かったよ」
慧人はそう言うと箸立てから割り箸を取る
「いえ、じゃあお先に失礼します」
おせっかい大好きなのかねぇ私たちの周りは…
「まじ!?あのカップルに沙紀さんまで…」
「なに、私たち今日死ぬの?」
「もう死んでも良い…」
さっきの子そんなに有名なの?
沙紀ねぇ…
確かに清楚で細くて色白で綺麗だったような…
ん?
沙紀が通った所をもう一度見るとなにか落ちていた
「麻理恵、はい、箸…」
「ちょっと待ってて、先食べてていよ」