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school life

第1章 揺れる心~school life~

 プールの授業の日に普段、学校に来ていない男の子がいた。金髪がよく目立つ。さっそく男の子はクラスの女の子に囲まれている。


「ねぇ、何で学校、来てなかったの?」


「来てたよ。学校にいたけどめんどいから教室に行ってなかっただけ」


「名前は? ねぇ――?」


「うっせーんだよ! まとわりつくな。うぜーんだよ。名前なんか教える価値もない」


 しつこく聞く女の子たちに対して、その男の子は冷たく言い放った。歩と違ってきつい。しかもペアだ。

「あの……よっよろしく」


「そんなびびんなくていいよ。基本的にまとわりつかれるの嫌いなんだ。俺の名前は、白月十夜(シラツキ トウヤ)。よろしく」


 女の子たちの視線がかなり痛い。





 自由時間のとき、女の子たちがこっちにやって来る。美紅とそのとりまきだ。


「ちょっと!? どういうつもりよ?」


「なにがどういうつもり?」


「はっ!? ほざいてんじゃないわよ。白月くんのこと美紅、好きなんだよ」


「はぁ。それが私に何か関係でも?」


「もう! うざったいわね。だーかーらーさっ白月くんと話してたでしょ? あんたなんかと話したら汚れるって言ってるんだけど。分かる?」


「あの、言ってる意味が分かりませんが」


 その時、とりまきと変わって美紅が言った。


「いい加減にしなさいよ。あたしはあんたが嫌いなの! だからあたしのものには触れない・話さない・近づかない。分かった?」


「そんなの分からない。それに、そう言われてもペアだし」
「だから休めってんの! 分かりなよ!」


「嫌だ。体育好きだし、休みたくない」


「そう。じゃあ、息の根を止めてやるわ! みんなも手伝って」


「でも……」


 美紅のとりまきは、さすがに戸惑う。


「大丈夫よ。こんなの学校の不幸な事故として揉み消せるわ。パパに頼めばね」

「えっ!?」


 とりまき四人は一斉に声を上げた。

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