school life
第1章 揺れる心~school life~
「知らない人にそんなこと言えません」
「あぁ、そうだよな。俺の名前は木ノ下歩(キノシタ アユム)。A型。三月十四日生まれの魚座。ちなみにバスケ部の元キャプテン。夏の大会に一回戦で負けて引退したからな。三年A組。ここまで言えばいいだろ? プロフィールと何で切ったか教えろ! あっ、あと敬語じゃなくていいから」
「私は花宮京子。A型。三月十三日生まれ。現役で文芸部部長。秋の文化祭が終わったら引退」
「だからなんで切ったの?」
「それは……。だって言ったら嫌うでしょ?」
「嫌わないって!」
仕方なく私は話し始めた。
「私、いつもテストで学年一位だった」
「うん」
「なのに抜かれて、それが悔しくて、凄い酷いことしたの」
今まで我慢していた涙が零れ落ちた。
「うん。大丈夫、気持ち落ち着かしてゆっくり話して」
「その子のこと、励ます振りをして傷つけちゃったの。その時、自分がやったことがどんなに悪かったか分かった。そしたら、途端に壊れそうだった。だから、その時、初めて切ったの」
「うん」
「でもね、ちゃんと謝ったんだ。けど、美紅は許してくれなかった。そして、私にやられたのと同じことを私にしたんだ。けれど、今度はクラスの半分以上が敵なの。もう、どうしようもなくて今日、ここで切ったの」
「そっか。京子がしたことは確かに悪い。だけど京子は、ちゃんと謝ったじゃん。それに自分がされて嫌だったことを人にすることほど最悪なことはない。俺は京子の味方でいる。だから頑張れ!」
「ありがとう。あの、ここにまた来てもいい?」
「もちろん! 本当はもう一人いるんだけどな」
「あぁ、そうだよな。俺の名前は木ノ下歩(キノシタ アユム)。A型。三月十四日生まれの魚座。ちなみにバスケ部の元キャプテン。夏の大会に一回戦で負けて引退したからな。三年A組。ここまで言えばいいだろ? プロフィールと何で切ったか教えろ! あっ、あと敬語じゃなくていいから」
「私は花宮京子。A型。三月十三日生まれ。現役で文芸部部長。秋の文化祭が終わったら引退」
「だからなんで切ったの?」
「それは……。だって言ったら嫌うでしょ?」
「嫌わないって!」
仕方なく私は話し始めた。
「私、いつもテストで学年一位だった」
「うん」
「なのに抜かれて、それが悔しくて、凄い酷いことしたの」
今まで我慢していた涙が零れ落ちた。
「うん。大丈夫、気持ち落ち着かしてゆっくり話して」
「その子のこと、励ます振りをして傷つけちゃったの。その時、自分がやったことがどんなに悪かったか分かった。そしたら、途端に壊れそうだった。だから、その時、初めて切ったの」
「うん」
「でもね、ちゃんと謝ったんだ。けど、美紅は許してくれなかった。そして、私にやられたのと同じことを私にしたんだ。けれど、今度はクラスの半分以上が敵なの。もう、どうしようもなくて今日、ここで切ったの」
「そっか。京子がしたことは確かに悪い。だけど京子は、ちゃんと謝ったじゃん。それに自分がされて嫌だったことを人にすることほど最悪なことはない。俺は京子の味方でいる。だから頑張れ!」
「ありがとう。あの、ここにまた来てもいい?」
「もちろん! 本当はもう一人いるんだけどな」