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犬猿の仲良し

第21章 季節は秋!

璃「どうした?」
花「あ…えっと…」

何もじもじしてんだこいつ。
うんこ漏らしたのかな?
いやでも臭わない。

璃「大丈夫か?」

顔も赤いような…。
風邪?
もしかしてインフルエンザなのに学校に来ちゃったとかそんな話か?

花「俺…実はさ…」

こいつ早く言えよ!!
じれったいなおい!
…ってまさかこれ告白フラグ?
待ってここで?
教室の隅で?!
いや皆めっちゃ見てるよ?!

花「俺!…………だ」
璃「な、何つった?」

声が小さすぎて何も聞こえないっていう。

花「神楽が…好きなんだ…けど」

あ、俺じゃないのか。
うわ、恥ずかし。

璃「なるほど。それで?」
花「そ、それだけ!」
璃「は?」

そんな事のためだけにここに…?
女子かお前は。
つーかお前もホモか。
一番まともだと思ってたんだけどな…。

花「…告白する勇気はないんだけど」
璃「すればいいよ。あいつ案外チャラいしお前ならOKもらえるって」
花「違うんだよ!神楽は璃玖が好きだから」
璃「あれはどう考えても冗談だろ」
花「じょ…?!冗談だと思ってたの」
璃「当たり前だろ」
花「璃玖って馬鹿で幸せそうだね」
璃「おいおいめっちゃけなしただろお前今」
花「羨ましいよ」

凄く寂しそうな顔をして笑った。
こいつ神楽のこと本気なのか…?
だとしたら神楽の気持ちが冗談か冗談じゃないかぐらい分かる…か。
花火は神楽が好きなんだ。
…やべ、俺馬鹿じゃん。

璃「応援する!何すればいい?!」

せめて何か返してやれれば…。

花「…何もしないで欲しい」
璃「おう!…お?いいのか?」
花「うん」

こいつ本当に健気だな。
すげぇ。

璃「何つーか…頑張れよ」
花「うん…」

その顔は笑顔とも言えず、何だか複雑な顔をしていた。
何で俺に言ったんだろう。

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