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犬猿の仲良し

第21章 季節は秋!

健「マジだぞ」
璃「いやその冗談はきついですって健太さん」

俺はほくそ笑んで言った。
こいつ頭おかしいって。
馬鹿すぎるって。

健「冗談じゃねーよ!さては俺に勝てないからって嫉妬してるな?ん?そーだろ!」
璃「あ?てめーに勝てないわけないだろ」

もしかしてこいつ冗談で言ってるんじゃないのか?!
だとしたら本気で頭大丈夫?!
ムッチムチのきもい変態野郎になるって分かんないの?!

健「いいってそういう強がりは!結果は分かってんだから!」
璃「お前がきもいっていう結果な」
健「はい?!勝負すっかぁ?!」
璃「いーぜ圧勝だし-!」

俺達は周りにいる奴等のことを忘れて、勝負を挑んでいた。

神「子供かおめーら。勝負ってんならいいのがあるぜ」
晴「あれか…」
花「ミスとミスター」

なるほど。
それのミスを狙えってか。
女装だから。
…俺去年女装してないのに2位?
…え?

健「1位なんて楽勝だな!」
璃「お前じゃ無理だよ」
健「出来ますうううう!」
璃「無理だろーが!当日思い知れあほ猿!」

俺達はこの子どものようなやり取りをいつまで続けるんだろう。
とか思ってて止める気ねぇんだから言えたもんじゃねぇんだよな。

神「じゃあ俺ぁミスターでも目指すとすっか」
璃「あー…お前ならなれそうだな」
花「…」
神「だろぉ?!もしなれたら…いやなるから付き合わねぇ?」

にかっと笑顔を向けてきた神楽。
うーん。
顔はやっぱりかっこいいんだよな、これなら自意識過剰でもおかしくない。
まぁそれをこっちに向けてくるのはどうかと思うが。

健「却下」
璃「何でお前が言うんだよ」
神「まぁ惚れてもらうからいーけどよ!」
璃「いやいやねーから!」
花「璃玖」
璃「うぉっびっくりした何?」
花「ちょっ…ちょっとこっち」
璃「えっ、はい」

花火は俺の腕を控えめに引っ張り、教室の隅まで連れてきた。
健太達は珍しいものを見た、という表情をしていた。
そりゃそうだ。
花火が俺と2人になるなんて滅多にない。

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