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犬猿の仲良し

第3章 気付いて下さい

ー6限

…。
こいつの様子がおかしい。
5限からずっとだ。
何がおかしいかって、一番は健太が授業中に起きている事だ。
ちなみに何の偶然か俺と健太は隣の席。
男子校だから隣になる確率は普通より高いとしてもだ。
高校入ってからこいつと隣になったのはこれで3回目。
いい加減飽きるっつーの。
それはそうと健太のこの態度は何なんだ?5限だとこんな感じだった。

ー5限のはじまり

俺は先生から頼まれた仕事を済ませ、少し早く席に着いた。
その3分後ぐらいに健太と晴は帰ってきた。

晴「はい、弁当」
璃「あ、さんきゅ。余計な事言ってないよな?」

俺は晴から弁当を受け取り、健太に問いかけた。

健「あ?!あっ、あぁ。言ってねーよ!」
璃「挙動不審ですけど…。」
健「何も話してねぇ」
璃「本当かよ?」

こいつじゃ当てにならないと思い、俺はちらっと晴の方を向いた。
晴はにこにこしていて、その後に何故かガッツポーズをした。
そして、普通に自分の席へと戻っていった。

何だ?
晴の目線の先が俺じゃないことに気付き、隣にいた健太を見ると、大慌てしていた。
しかし、急に冷静になったのか、ふぅ、と溜息をついていた。

健「もー…」

健太は両手で顔を覆い隠した。
耳赤っ。
きもっ。

一体何を話したんだ?

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