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犬猿の仲良し

第5章 恋の応援とは

ー翌日の朝

ココアを飲みながら、昨日のことを思い出した。
散々だったな。
…精神的に?

屋上で海人さんに見つかってから、健太と海人さんが、またバトってしまったのだ。
俺は放置プレイをされた。
途中で田中さんが来て、海人さんを回収してくれたからよかったけど。
何であの二人はあんなに仲が悪いんだか。

ピンポーン

璃「あ、来た。」

今日は早いな。
ココアを飲み干してコップを置き、俺は誰も居ない家に小さく「いってきます」と言った。
鞄を持ち、ドアを開けると健太が立っていた。

健「はよーっす」
璃「うっす」

朝は大抵一人だ。
一人っ子で、親はシングルマザー。
夜から朝までずっと働いているから、いつも入れ違いになる。
だから家事は割と出来る方だ。
少し寂しく感じるときもあるけどな。
親が自分のために頑張ってくれているのに寂しいなんて言えない。

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