テキストサイズ

犬猿の仲良し

第5章 恋の応援とは

ー学校

ったく、あんにゃろー。
俺がいつ尻尾振って媚売ってんだって話だ。
今は健太が日直の仕事でどこかに行っている。
苛立たせるのが特技だな、あいつは。



じっとしててもイライラが増すだけだな。
どっかぶらつこう。

ー3階廊下

そういえば、結局好きな奴誰か分からなかったな。
でもいいや。
あいつが謝らない限り応援なんてしてやんねー。

ん、あれ?
ここは…。
ふと気づくと、俺は一年教室の前にいた。

璃「どんだけ校内で歩いてんだよ俺」

でも懐かしいな。
二年教室と一年教室は遠いので、二年生になってからここに来ることなんてなかった。
…さて、故郷(二年教室)に帰ろう。


くるっと方向転換をすると、目の前に長身の男が立っていた。
冷ややかな目が印象に残った。
顔こわっ。

璃「う、わ」

かなり驚いた。
だけど、大声を上げるのも恥ずかしいと思い、途中で声を抑えた。

しばらく長身の男と目が合い、沈黙が続いた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ