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犬猿の仲良し

第6章 歯車のスイッチ

健「つーかさぁ…」
璃「ん?」

何故お前はそんなにダークな顔をしているんだ。
悪役に抜擢されるレベルの顔だぞ。

健「媚売ってたじゃねーか!やっぱ犬だな!これからポチって呼んでやろーか?」
璃「はいー?!聞き捨てなりませんね?媚売ってたんじゃないですー、勝手にくっついてきたんですー!」
健「どーだか?嬉しそうにしやがってさ!」
璃「してねー!!ってか待てよ!ポチって何だポチって!」
健「遅ぇよ!犬の名前だ、丁度いいじゃねーか!」

これは聞き捨てならない。
まさかあの事を忘れるなんて。
最低だ。

璃「お前…。小学生の頃飼ってた…」
健「あ、ハムスターのポチ…そういえば小学5年生のとき病気で死んだんだっけ。」

健太の言葉に、俺は下を向いて答える。

璃「違う」
健「は?違くねーよ」

まだ分からないのか!
俺はバッと顔を上げた。

璃「ポチが犬の名前とは限らない!」
健「そこ?!」
璃「それ以外ねーだろ!あと小学生の頃死んだのはタマでポチは中学まで生きたよ!」
健「あ、あぁ。それは何か悪かったな…」

健太は俺の謎の勢いに気圧されたのか、申し訳なさそうにしていた。

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