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犬猿の仲良し

第7章 目を付けられた犬

ー翌日in学校

俺が席に座っていると、晴が近付いてきた。

璃「どうした?」
晴「先生が呼んでたよー」
璃「また?今度は何だ…。ってか晴、伝書鳩扱いされてね?」
晴「あぁ、それ俺も思ったwwひどいねー先生(笑)ま、璃玖と話せるからいいけど」
璃「え?」
晴「また教務室にいるよ。いってらーw」
璃「い、いってきー」

席を立ち、謎を抱えながら教室から出た。
どういう意味だ?
はっ!
俺はもしかしたらクラスの憧れ的存在だったりして…。
やべ、にやける。
俺は口元を手で隠しながら教務室へ向かった。

ー教務室

教務室の扉を2回ノックし、中に入った。

璃「失礼します」
先生「やかましいわ!!!!」

入って早々怒鳴られた。

璃「え、すんませ…」

しかし、先生の矛先は俺に向けられたものではなかった。
あれは…。

璃「直だ」
直「先生きーて下さいよぉ!昨日親切な先輩に場所を教えてもらったんすけどその説明が大ざっぱすぎてー、分かんなかったんすよねーw」

そう言って俺の方をちらっと見てきた。
俺に気付いていたのか。
って親切な先輩って俺の事?!

先生「大ざっぱって…そいつの名前分かるか?注意しとかんとな」

まずい。
直はニヤッと笑った。

直「よーく知ってますよ?い…」
璃「先生!!!」
先生「うおおお?!何だ一ノ瀬…びびったぞ…。」
璃「あ、すみません。呼びましたよね?」
先生「あぁ、今取り込み中なんだ。また今度でいい」

何だよ。
っつーかセーフ?
危なかったー。

先生「で、誰だ?「い」って」

セーフじゃねぇぇええええ。
言わないでくれ。
この先生の罰則は本当に面倒だ。
下手したら作文を書かされる。
目で直に訴える。
直はクスッと笑い、答えた。

直「あぁ。猪とかそんな感じだっけなー」
先生「猪?そんな奴いねぇぞ」
直「じゃあ分かんねっすw」

直の軽い態度に、先生は溜息をついた。

先生「とにかくだ。今度また何か問題を起こしたら退学になる可能性もある。気を付けろよ?じゃあもう行ってよし。…何だ、一ノ瀬まだ居たのか?お前も行け」
璃「あ、はい」

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