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犬猿の仲良し

第2章 これが日常

ー健太の家

只今、このバカ(健太)と勉強中。
テストが近いからか、珍しく「教えて♡」と言ってきたので渋々教えてやってる。

健「うあぁああああああ」

今まで隣で頭を抱えっぱなしだった健太がいきなり発狂した。

璃「うるせー。お前が授業中寝てんのが悪いんだろ?」
健「だってつまんないんだもーん」
璃「だもーん、じゃねぇ。気色悪い」
健「はー?!可愛い系男子なんだよ俺は!」

俺は深い溜息をついた。
気持ち悪いなこいつ。

健「汚物を見るような目やめろよ!冗談だから!」
璃「汚物だろ」

俺は笑顔で答えた。

健「璃玖君ったらつれないんだからーもうっ♡」
璃「俺帰るわ」
健「ごめんなさい」
璃「…ったく」

俺はこの吐きそうなレベルの茶番に毎回付き合わされてる。

健「でもさ」
璃「何?」

健太が真剣に言った。

健「俺、璃玖が先生だったら100点取れるな」 
璃「そんな馬鹿みたいな事あってたまるか」
健「えー、だってお前教えんのちょー上手くね?」
璃「先生の方がうめーわ。あほ」
健「俺先生嫌いだ。」

ペン回しをしながらどうでもいいことを言い出した。
こいつ勉強する気ねぇな。

璃「俺はお前が嫌いだよ」
健「何だと?!」

ぐいっと顔を近づけてきた。
顔だけはいいのにな、こいつは。

璃「寄るな。暑苦しい」
健「あ?!」
璃「お前でけーから暑いんだよ」
健「いやいやいや意味分かんねーし!大体、璃玖が小っちゃいだけだろ!」
璃「はー?小っちゃくないですー。っつーか俺で小さかったら田中さんどうなんだよ」

健太がぴたっと固まった。

健「…勉強しようぜ」
璃「おう」

田中さんの身長のことはバスケ部内では禁句だ。

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