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犬猿の仲良し

第9章 見た目は大人中身はガキ

俺は直を睨み続けた。
ぶっ飛ばすとは言ったものの、問題になってからが面倒なので手を出せなかった。
こいつ、よく躊躇もなく殴れたもんだな。
俺には無理だ。

直「殴らないんだ?俺のこと好きになっちゃった?」

にっと笑いかけてくる。
最初から思ってたけど、喋るときにかがんでくる感じがうざい。
俺の身長が低いみたいじゃないか。

璃「は?むしろ嫌いですけど。もういい、じゃあな」

こいつは一体何がしたいんだ。
全く分からない。
笑ったり怒ったり、泣いたり…。
子供か!

直「待って待って」

横切ろうとした時、腕をパシッと掴まれた。
ネクタイで縛られたときのことを思い出し、ぞわっとした。

璃「離せ!お前に捕まるのトラウマだわ!!」
直「んー、はい」

パッと離す直。
え、何で離したんだ?
って、離されたくないみてーじゃねーか!
あほらし、とっとと行こう。
俺は足早に屋上を出た。

バタンッ





直「思い出さない…か」

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