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犬猿の仲良し

第2章 これが日常

ー昼
璃「…」
健「…」

おいおい何だよこの沈黙は!
二人でいるのにもくもくと飯食うなんておかしいだろ!
倦怠期の夫婦か!

いつも何話してたっけ?
あぁ、いつもはこいつが話を振っていたのか。
お、俺から話題を振ってみるか?
今日はいい天気だな。
…これは絶対違う。
海人さんってあんなだけどバスケ上手いよな。
あかん。
これは禁句だ。
落ち着けよ俺!

あー、もう。
めんどくせぇな!

俺は覚悟して沈黙を破った。

璃「何で今日機嫌悪いんだよ?」
健「悪くねー」
璃「嘘だろ」
健「悪くないって!」

健太が声を張り上げた。
少し空気がぴりっとした。

璃「何。俺何かしたっけ?言わねーと分からねーよ」

健太は下を向いた。
どんな表情をしているのか気になって、俺が覗き込もうとした瞬間。
健太がバンッと弁当を置き、バッと顔をいきなり上げた。
俺は咄嗟に元の体勢へと戻った。

健「じゃあ言うけど!お前の好きな奴誰だよ!」
璃「え?」
健「だからっ、お前の」
璃「いやいやいや聞こえた聞こえましたはい。」

おい、まさか冗談だろ?

璃「もしかして今日機嫌悪かったのって…。」
健「璃玖が好きな奴教えてくれないからもやもやしてた」
璃「はぁぁああああん?!」

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