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犬猿の仲良し

第21章 季節は秋!

先「女装しろ」

どうしていきなり先生がこんな馬鹿みたいな発言をしたかというと。

話は数分前に遡る。

ー…

先「お前らぁーもうすぐ文化祭だ」

おぉ。
もうそんな時期か。

璃「去年何したっけ?」

俺は隣の席の健太に小声で聞いた。
席替えをしたはずがまた隣という吐きそうなくらいの偶然が起きたのだ。

健「クラスではお化け屋敷で部活ではたこ焼きじゃなかったけ?」
璃「だっけ?定番だったな」
健「今年は何だろうなー。あ、あとミスとミスターとかあるし」

健太の目が突然キラキラし出した。

璃「あー、あれは絶対なれねーしあんま興味ねぇ。あーいうのって大抵先輩がなるだろ?それにミスの意味も分からねーし」
健「璃玖、去年ミスの方で惜しくも2位だったろ。じゃあさ、もし俺がミスターになったら惚れる?惚れちゃうべ?」
璃「そんな事はない」
健「照れんなよ!」
璃「照れねぇし惚れねぇ!」
健「はー?!きっぱり言うのやめてもらえます?!」
先「うるせぇうるせぇうるせぇぇええええ!!なんだお前ら、やりたいやつがあんなら手ぇ挙げてから言え!!!!」
璃「すんませーん」
健「はんせーい」

俺達のふざけた態度に他の奴等は笑っている。
俺達は大分クラスメイトと打ち解けた。
一人一人の顔と名前も少しだけ一致するようになった。

先「退学にするぞ?俺学年主任だからな」
璃「そういうの職権乱用って言うんですよ」
先「黙れ。つーかお前らやりたいのないのか?俺が決めちゃうぞ?もう決まってんだけどな本当は」

おいおいおい。
聞いた意味なかっただろ。

先「よしお前ら、耳かっぽじって聞けよ」

俺達に謎の緊張感が走る。



ー…そして今に至る。

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