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Dream Kiss~それぞれのバレンタイン~

第10章 悲しき旋律~奏華編アンサー~

 微かに見えた箱。

 言いかけたのはチョコあげますだろう。

 俺と花宮はきっと両思いだ。

 ピアノとベースの二つの旋律が証明している。

 花宮が帰った後『悲しき旋律』を弾く。

 この想いは伝えてはならない。あの日のような気持ちを味わうのは俺だけでいい。

 一番悲しきことを繰り返してはいけない。教師と生徒、叶わぬ悲しき愛。

 神様、俺のことは、許してもらわなくていい。でもどうか花宮だけは、別の恋を見つけて幸せにならしてくれ。

 罪を罰を受けるのは、十字架にかけられるのは俺だけでいい。

 悲しき旋律──

 俺の心に響いてる。

End

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