恋して、Love.
第3章 朝倉くん
「なぁ…」
すー…と、彼の手が伸びてきて
私の右手を持ち、指を絡ます。
「俺達って、両想いだよな?」
「…!」
絡まって解けない私の手をギュッと握り、朝倉くんの方に、グイッとゆっくり引っ張られ
その拍子に、彼の胸に倒れ込む。
――ドクン
鳴りやまない心音が耳に響く。
これは、私の心臓の音?
それとも…、朝倉くんの………
彼の腕に包まれながら、その音を確かめるように耳を澄ませた。
私と朝倉くんの距離は、0cm
「好きだよ。東雲」
でも、
彼の声が、さっきよりも小さく感じる。