
リモーネ
第6章 サンショウ
「うっひゃっひゃぁーだめ、かえで、だめです、むり、こしょばいです!!」
「おらおらー俺にきもいっていったのは誰だー」
「っお、おれっ、おれですからッヒイ…ちょっすと、ストップ!!」
「そーこまで言うなら止めてやろう」
押し倒されたセナは転がったまま肩で息をし、押し倒したかえでは体を起こして膝立ちをし、満足げな顔をしている
ゆっくりと息を整えたセナがふと、かえでを見ると熱のこもった瞳と目があった
「…あ…」
動かそうとした唇は塞がれ、言おうとした言葉は吸い込まれてしまった
「…セナちゃん、いい、かな?」
「…はい」
そして解放されたそこは、蠱惑的な瞳に導かれ、肯定以外の言葉を発することができなかった
