
リモーネ
第4章 ツルバラ
狭いミュージアムショップのなかでひたすらくま助を見つめるセナとそのセナ見つめるかえで。
という光景が数分間続いた後少し深めに息をついたセナにかえでが話しかける
「セナちゃん、どう?」
「ん?なんですか?」
「楽しい?」
「はい。楽しいです」
「それはなにより。」
それに対して、はいと言ったセナがちらりと視線をミュージアムショップの入口に移して再びかえでを見て話しかけた
「あの、ここっていつまでやってるんですか?」
「うーん。後2、3か月位するんじゃない?今週始まったばかりだし。」
「また来ましょう。」
「…うん。」
はっきり笑顔でいったセナと苦虫を噛み潰したような笑顔で言いどもったかえで。
セナはそれに違和感を感じたものの、特に気にはしなかった。
世界のくまさん展には世界中のテディベアから熊をモチーフにしたキャラクターまで幅広く展示されていた
セナにとってはそここそが天国でかえでにとってはそんなセナがいる場所こそが天国だった。
