テキストサイズ

奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

 黒板を使って数字を書いたのと、先生に紙を渡しただけは覚えているので、これだと思うのだが、式を完成させる前に、予言された紙を先生に渡している。


 たぶん、西くんはこの時「僕は、あらかじめ、答えを予想して書きました」みたいなことを言ってたと思います。


 まるで先のことを見ていたのかと、思うほどの衝撃。


 それに、西くんと言えばトランプを透視した、クラスの超能力者なんだ。


 だから驚きもすごい。「うおおおーーっ!!」だよ。僕のロープをこえた。


 西くんは黒板を消しはじめた。


 チラッと振り向いたその目は「次、きみの番だよ」


 氷のマジックをやったんだが、西くんのインパクトが強すぎて、まるで霞んでしまった。


 最後は、二人でやる紅白の円盤を使ったマジックなのだが、あれを越える驚きはなく「うわぁ〜♪」で終わった。


 見せ場は全部、西くんに取られた。


 自分は西くんよりも、プロマジシャンに近いんだと、勘違いをしてたアホでした。ちょっとやそっと出来たくらいで、なにを調子にのっとる。


 しばらくマジックをするのが、恥ずかしくなって、小学5年生では、まったくマジックをしませんでした。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ