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僕らはずっと…

第1章 朝


正直いって、俺は春が好きだ。


家族だからとか兄妹だからとかではなく、
ほんとうに。


この思いを自覚したのは2年前で、小学6年生の時だった。

春から、男子に告白されたという話を聞いた時に思ってしまったのだ。


春を誰にも取られたくないと。


それに、それだけじゃない。

俺はそれまで、誰かを好きになったことがなかった。


仲のいい友達たちが、好きな人の話をしていても、いまいちピンと来なかったし、


かわいいとか、守りたいとか思えるのは春だけだった。



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