
僕らはずっと…
第7章 ごめん
おっさんはうろたえながらも、どうしもうもできないかんじだ。
「おっさん。あんた、次の駅で連れてくから。逃げんなよ。」
俺は春を安心させるように左手で頭をなでながら、右手に力を込める。
こんな奴に触ること自体ほんとにいやだ。
でも、このまま許す気にはなれない。
「は、はい。」
おっさんは大人しくうなずいた。
中学生の俺に対して。
今頃ネットではこいつの事がもう出回り始めているだろう。
春が、写っていないか心配だけど、このおっさんは痛い目に遭わせたい。
俺の中で、黒いものがグルグルと動く。
「その人、連れてくの手伝いますよ。」
