今日も明日も
第71章 アナタは誰のもの?
『20分掛からないと思う』
とだけ返信して、エンジンを掛ける
緩みそうになる顔を意識して引き締めて
相葉さんの待つ実家に向かうべく、アクセルペダルに足を乗せた
早く会いたい気持ちが踏み込む力に伝わる
……相葉さんには絶対知られたくないけど
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自宅の玄関の外で、相葉さんはブロックに腰掛けて待っていた
俺の車を見つけるなり、ぱぁっと笑顔になってぶんぶんと手を振る
いくつになっても、どんな場所でも
待ち合わせの時はいつもこうだ
真横に車を付けるとすぐに相葉さんが助手席のドアを開けて滑り込むようにシートに座る
朝とは違う、消えかかった香水を押して主張するアルコールの匂い
そのかなりの強さに顔をしかめた
「かなり飲んでる?」
よくよく見れば、頭がユラユラ小さく揺れている
かなり酔った時に見せる、相葉さんのサイン
「…飲んでる」
上機嫌かと思ったけど、どうも違うらしい
俺の車を見つけた時の笑顔は、待ち合わせに対する条件反射っぽい