今日も明日も
第71章 アナタは誰のもの?
たまたま顔合わせの日が、当人同士の仕事の関係で平日だと言うのもラッキーだった
平日のショッピングモールは人が多くないうえ、若い子も少ないからバレる心配もほとんどない
珍しく1人で入った滅多に食べないファーストフードも、気付かれたっぽいけど “まさかね“ とでも思うんだろう
1度も声を掛けられる事もなく済んだ
少しだけ買い物もして、なんとなく時計を見たら
予定では電話が来るまであと30分くらいにまで迫っている
ー…車に戻って休んでようかな
思わず出てきた欠伸を噛み殺し、駐車場に足早に向かう事にした
早く連絡寄越せ
たった数時間なのに、あの笑顔が見たくてたまらない
そう思ってしまった自分に “どんだけだよ" と呆れてみるけど、…好きなんだから仕方ない
車に戻って、さあシートを倒そうかとした瞬間にメールの着信が入った
『終わったよ。待ってていい?』
相手は謂わずもがな相葉さんで
そのぴったりのタイミングに、吹き出しそうになった