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今日も明日も

第14章 蜘蛛の糸


相葉さんの瞳が

…やっと俺を捉えてくれた。



「じゃあ、仕事以外は全部一緒にいる」

家族とか、友達とか、付き合いとか

そんなの

全部捨てたって構わない。



「出来るわけ…「出来るよ」」

相葉さんの唇に、自分のそれを重ねた。



「本当に…逃がさないよ?」

唇が離れても、触れ合う近さのままで

相葉さんが囁く。



「いいよ…」




それで

笑ってくれるなら

嬉しくて、泣いてくれるなら

俺の為だけに

色々な顔を見せてくれるなら



でも

怖い顔は見せないで

冷たい顔は見せないで




そうしたら

俺は

あなたの張り巡らせる蜘蛛の糸に


死ぬまで絡め取られるから



End





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