今日も明日も
第14章 蜘蛛の糸
「本当に…こんなに傷付けてるとは、思ってなかったんだ…」
涙で、相葉さんの顔が良く見えない。
「ごめんなさいとしか、言えないけど…」
今も、この先の未来にも
相葉さんに…隣にいてほしい。
その言葉は、しゃくり上げてしまって
ちゃんと言えなかった。
「だったら…」
相葉さんが
頬に触れてる俺の手をそっと握る。
「ここに、閉じ込めたい」
蜘蛛の巣に掛かった、獲物みたいに
…逃がしたくない。
「そんなの、出来るわけないのにね」
苦しげな微笑み。
…見たくないよ、そんな顔。
だけど
そこまで追い詰めてしまったのは、俺。
…言ってしまった
取り返しのつかない言葉は
もう、消す事はできないから
「…いいよ」
閉じ込めて、俺を。
ずっと
相葉さんの傍にいるから。
「それで、俺を信じてくれるなら…」
涙でぐちゃぐちゃの顔。
こんな汚い顔、相葉さんにしか見せらんないや。
「…バカじゃないの?…仕事あるのに」
相葉さんに、バカって言われちゃったよ…
でも
それすら嬉しいと思ってしまうのは
…言葉に、感情があるから。