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今日も明日も

第17章 君がいるから スピンオフ



あの、最後に飲み干したのが原因だったと思う。

そこから俺の記憶は途切れていて


「ん…?」

気が付いたら、相葉さんの腕の中にいた。

少し身動ぎしたら

目を閉じていた相葉さんが

うっすらとそれを開いて

「かず…」

優しく名前を呼んだと思ったら

更に俺を抱き寄せてきた。


そのまま身を任せようとして

見慣れない周りの景色に我に返る


そうだ、ここ

櫻井さんち…。



「相葉さん、離して」

相葉さんにだけ聞こえるように

ヒソヒソと囁く。

だけど

「やだ」

相葉さんの抱き締める力は全く緩まない。

「離してって。櫻井さんたちいるんだから…」

「かずからくっついて来たくせに」

だから離さないもんね

そう言ってにんまりと笑った相葉さんは

背中に回している手で

背筋をツーっと撫で下ろした。



「…っこら!」

ビクン、と体が勝手に跳ねてしまう。

それを知られたくなくて

俺は相葉さんを睨み付けた。



「なら、俺から離れたら?」

相葉さんはクスクス笑うと

いきなり耳に唇を寄せてきた。

耳朶を甘噛みしたと思ったら

耳の中に舌が入ってきて

卑猥な音が

聴覚に直に響いてきた。



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