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今日も明日も

第20章 countdown


あ、と思った時には

相葉さんの目が変わっていた


凍り付くような、冷たくて暗い瞳


「…女なんて、代わりになるわけないじゃん」

相葉さんの口角が歪んだ

「散々ヤッといて、何言ってんだよ…」

情事の痕を隠しもせず

乱れたままのベッドを何度見たか


見る度に

心が泣き叫んでいるのを


醜い嫉妬心が自分を支配するのを


周りに悟られないように、隠してきたのに


代わりにならない、なんて

どの口が言うんだよ…!



「愛してるのは…かずだけだよ?」

優しい声なのに、それと正反対の表情


怖い

普段、考えてる事が駄々漏れな奴だからこそ

全く見えない今の相葉さんが

酷く、恐ろしく感じる


でも

俺だってここに来た時点で

腹は括って来たんだ


「良く言うよ…じゃあ、俺はお前の何なの?」

それに対して

相葉さんは、何も言わない

「愛してるだぁ?…笑わせんなよ」

無言のまま、目を少し細めた

「俺が…どんな気持ちでいたと思ってんだよ」

自分の声が

段々震えてくる


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