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N side

おもしろくない。

オフの日は一緒に過ごすのが当たり前になってたのに

ここ2ヶ月、相葉さんは何かと理由を付けて俺と会おうとしない。
そりゃ、仕事では一緒にいる事は多いけど…それとこれとは違うわけで。

ごめんね、と口では言ってても
俺を避けてるとしか思えないこの状況。

だから仕事で一緒になっても
ギクシャクした空気を生み出すのは、最早必然なわけで。
相葉さんは、ちょこちょこくっついて来ようとするけど

…とてもそれに答えるような気にはなれなかった。

カメラが回っている時はイラつく心を押さえて今まで通りを装って楽しげにするけど、楽屋に戻ったら目を合わせる処か会話をするのさえ逃げたくなる。

「にの…あのさ」
「……」

話しかけてきても、答えない。
おかげで最近はゲームに集中できて、レベルも早いペースで上がっていくから、それはそれで俺からしたら悪くない。

「にのってば」
「うるさい。今いいとこなの」

追い払うように冷たく返す。
挙げ句には椅子ごと相葉さんに背を向けた。


他の3人はと言えば
心配と言うより、この状況に興味津々なようで。
翔さんなんかわざと俺の傍に来ては相葉さんを煽って楽しんでいる。

「にの、いつも良い匂いする」
後ろから抱きついて、髪に唇を寄せてみせる。
「何言ってんの」
「もームラムラする」

二人でクスクス笑う。

…相葉さんの顔がかなり険しくなってるのが目に入ってきた。
だけど俺は翔さんになされるがまま。

だって翔さんは本気じゃないから。
大野さんにメロメロなのを知ってるから。

松潤と大野さんはニヤニヤとそれを眺めていて。

相葉さんだけが、1人不穏な空気を纏い出す。

そもそも原因は相葉さん、アナタだよ。
それくらい分かるでしょ？
原因である自分が、何で怒るの。

怒りたいのは、俺の方だよ