今日も明日も
第4章 すれちがい
取って付けたような理由で、俺と会わないようにしてるのは誰?
嘘な事くらい、すぐ分かるよ。
俺の事、嫌いになった?
…離れたい、って考えてるの?
本当は凄く不安。
面白くない本当の気持ち。
怖いんだ。
だけど俺からすがり付く事はしない。
プライドがある。
「にのー雅紀より俺にしない?」
笑いながら翔さんが更に煽る。
「バーカ」
じゃれるように笑い返す。
その時
「うわっ!」
強い力で腕を捕まれ、俺は引き摺られるようにして楽屋から連れ出された。
…怖い顔の相葉さんによって。
乱暴に楽屋のドアを閉めて、ズンズンと歩く。
腕を捕まれた俺は、転ばないように着いていくのが必死で。
「離せよ!」
捕まれていない手にはゲームを持ってるから、口で歯向かうしかできない。
それに今、足を止めても相葉さんが止まってくれるとは思えない。
「痛い!ふざけんな!…離せって!」
相葉さんは、俺をチラッと一瞥するだけで、無言のまま尚も歩き続ける。
普段殆ど使われない非常用階段の扉を開けると、俺を先に押し込んだ。
後ろ手にカギを閉めて、カチャリ、と閉まる音が聞こえたとほぼ同時に俺の体は一層強い力で引っ張られて
踊り場の壁に押さえ付けられてしまった。
「何なんだよ!」
「さっきのは何?」
聴いた事のない、低い冷たい声に思わず竦み上がる。
怒りを含む眼差しは、まっすぐに俺を捉えている。
「…何が?」
怯えてるのを悟られないように、俺も睨み返す。
だけど、少しだけ声が震えてしまうのは隠せなかった。
手に持っていたゲームは床に落とされて、両手を広げた状態。
「何すんだよ!」
それにも何も答えてはくれない。
俺よりも遥かに強い力で手首を捕まれて、痛みに顔が歪む。
「痛い。離せ」
「やだ。離さない」
こんな相葉さんは見たことなかった。
目の前の人物は、実は相葉さんのそっくりさんなんじゃないかと思うくらい、纏うオーラが違う。
嘘な事くらい、すぐ分かるよ。
俺の事、嫌いになった?
…離れたい、って考えてるの?
本当は凄く不安。
面白くない本当の気持ち。
怖いんだ。
だけど俺からすがり付く事はしない。
プライドがある。
「にのー雅紀より俺にしない?」
笑いながら翔さんが更に煽る。
「バーカ」
じゃれるように笑い返す。
その時
「うわっ!」
強い力で腕を捕まれ、俺は引き摺られるようにして楽屋から連れ出された。
…怖い顔の相葉さんによって。
乱暴に楽屋のドアを閉めて、ズンズンと歩く。
腕を捕まれた俺は、転ばないように着いていくのが必死で。
「離せよ!」
捕まれていない手にはゲームを持ってるから、口で歯向かうしかできない。
それに今、足を止めても相葉さんが止まってくれるとは思えない。
「痛い!ふざけんな!…離せって!」
相葉さんは、俺をチラッと一瞥するだけで、無言のまま尚も歩き続ける。
普段殆ど使われない非常用階段の扉を開けると、俺を先に押し込んだ。
後ろ手にカギを閉めて、カチャリ、と閉まる音が聞こえたとほぼ同時に俺の体は一層強い力で引っ張られて
踊り場の壁に押さえ付けられてしまった。
「何なんだよ!」
「さっきのは何?」
聴いた事のない、低い冷たい声に思わず竦み上がる。
怒りを含む眼差しは、まっすぐに俺を捉えている。
「…何が?」
怯えてるのを悟られないように、俺も睨み返す。
だけど、少しだけ声が震えてしまうのは隠せなかった。
手に持っていたゲームは床に落とされて、両手を広げた状態。
「何すんだよ!」
それにも何も答えてはくれない。
俺よりも遥かに強い力で手首を捕まれて、痛みに顔が歪む。
「痛い。離せ」
「やだ。離さない」
こんな相葉さんは見たことなかった。
目の前の人物は、実は相葉さんのそっくりさんなんじゃないかと思うくらい、纏うオーラが違う。