
今日も明日も
第22章 のんりある 旅行編
いちいち反応してたら疲れるし
これが「相葉さん」なんだ、と分かってからは
適当なとこであしらう事を覚えた
相葉さんの方も、それは分かってるのか
前よりも、それ以上は絡まなくなっている
あくまで「前より」であって
…普通からしたらうざいんだけど
「あ、これ旨い」
お茶請けに置いてあるお菓子を食べたら、予想以上に美味しかった
「マジで?」
相葉さんがそれを聞いて、手を伸ばす
だけど、半分口に入れたところで
「…俺、甘いの苦手だった」
そう言って眉をしかめた
「じゃあ、それ俺もらう」
残りの半分を貰おうとしたら、手を引っ込められた
「なんだよぉ」
思わず頬を膨らます
「んふ。はい」
相葉さんが、お菓子を俺の口元に持ってきた
ニンマリとしながら首を傾げる
…そう言う事ね
「…ん」
ここには誰もいない
…だから、俺も戸惑う事なく
それをパクっと口に入れた
