
今日も明日も
第22章 のんりある 旅行編
もぐもぐして、飲み込んでから
「甘いのダメなんだっけ?」
気になって、聞いてみた
「ケーキとかは平気なんだけどね、あんことかは…苦手かも」
「そうなんだ」
表情こそ、変わってないけど
また一つ増えた相葉さん情報が嬉しい
一つ知ればまた好きになる
テーブルを挟んだ向こう側の
くつろいでる相葉さんは
やっぱ運転の後だからか、足を伸ばして目を閉じている
両手を畳みについて、上を向く顎から鎖骨に続くラインに
思わず目を奪われた
普段、マジマジと見る事もないから
こういう時は
ここぞとばかりにじっくりと観察する
何で、相葉さんは俺を好きなのか
何で俺は、相葉さんに惹かれたのか
ちょっとした時にいつも浮かぶ疑問は
何度考えても、答えは出ない
まるで解答の見えない方程式を
解いていくみたいなんだけど
…正解なんて誰にも分からなくて
考えても仕方ないから
俺も畳みに体を投げ出すと
ゆっくりと目を閉じた
