
今日も明日も
第22章 のんりある 旅行編
窓際の、籐で出来た低めの椅子に移動して
今度は景色を眺めた
少し開けた窓から入る、ひんやりした風が気持ちいい
窓からは、山しか見えないけど
それがまた
現実から意識を反らしてくれている
…早く、相葉さん戻ってこないかな
凄く自分勝手なのは分かってるけど
傍に、いてほしい
一緒に
この景色を眺めたい
なんて
明日もまだあるのにね
だけど
自然の景色は同じじゃないから
「今」を一緒に見たい
変なの、俺
世間を気にしたかと思えば
くっつきたくなったり
自分でもワケわからないんだから
相葉さんからしたら
もっと分からないだろうな
思わず零れる苦笑
「クール」なんて言われてた昔の俺はどこに行っちゃったんだよ
「あ、」
ベランダの手すりに止まった鳥が
こっちをじっと見ていた
…可愛いなぁ
そう言えば、小さい頃
インコ飼ってたっけ
