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今日も明日も

第22章 のんりある 旅行編


ガラリ、と部屋の戸が開く

首にタオルを引っ掻けた、浴衣の相葉さんが

真っ直ぐに俺の所まで歩いてきた


「何見てるの?」

優しい笑顔で、俺の隣から窓の外を見る

「鳥が来てたの」

相葉さんが近付いてきた瞬間、飛んでったけど



「え…」

暖かい空気を感じた、と思ったら

相葉さんの左手が

俺の右の頬に触れてきた

左手が動けば、俺の顔は自然と相葉さんの方に向いていく


…キス、するんだ


反射的に目を閉じた



だけど、一向に唇は触れて来なくて

…そっと薄目を開けたら

どアップで相葉さんの顔があって


「うわっ!」

ビクッと体が仰け反ってしまった



「キスすると思った?」

してやったり、と笑う相葉さんに

真っ赤になる俺


期待してたみたいで、恥ずかしい…


だって相手は相葉さんだよ?

絶対キスするって思うじゃん


何だかちょっと悔しくなったから

頬に触れた手をグッと引いて、相葉さんを引き寄せる



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