今日も明日も
第23章 理由はいらない
何度も地図と、アパートを照らし合わせて
ようやく辿り着いた目的地
「えーと…二宮、さんか」
一度深呼吸をしてから、チャイムを押す
すぐに「はーい」と明るい返事
良かった、怖くはなさそう
玄関が開いたのを確認して
まずはお決まりの謝罪
「私、マネージャーの相葉と申します
この度は、ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした」
「こっちこそ、これだけなのにすいません
でも、このソース大好きなもんで…」
ん?
この声、知ってる?
顔を上げたらそこには
…2回目のズッキューン
まさかの、あの人が立っていた
再び固まる俺を
「あの、?」
不思議そうに見る彼
…繰り返してるし!
「あ、失礼しました!こちらがソースと、新しいナゲットです」
ヤバイヤバイ
ちゃんとしなくちゃ
もう一度、深くお辞儀をすると
頭の上から
クスクス笑う声が聞こえてきた