今日も明日も
第23章 理由はいらない
ただ、メニューに目を向けた
たったそれだけなのに
…どうしようもなく、不安になってしまう
俺、何やってんだろ
「…と、後ナゲットで」
二宮さんのオーダーを、染み付いたマニュアルで淡々と打ち込んでいく
「ナゲットのソースは…」
って言い掛けて
「マスタード、ですよね?」
頭の中に、届けた時の会話が蘇ってきた
「…覚えてました?」
再び目が合う
ちょっと照れ臭そうに見えるのは
気のせいだろうけど
…やっぱり可愛い
俺も、ここに来てだいぶ落ち着けた
今なら、ちゃんと会話できるって、思えてきた
「覚えてますよ。だって俺のミスだったし」
「そうでしたね」
二宮さんが、またクスクス笑った
「あれからね、2回くらい来たんですよ?」
「え?」
「でも、相葉さんいなくて」
来てくれてたの?
しかも、俺を…探してくれてた?
何この嬉しすぎる台詞